とがしら農場のこと

土づくりは農づくり

とがしら農場は、稲と水田の生物と土壌微生物を大切にした「循環農業」を実践しています。鍵となるのが「土づくり」。土壌生物、有機物、鉱物を豊富に含む、農業に適した土壌層を「表土」と言いますが、地球上の「表土」の平均はわずか15cm。地球の直径12,700kmの中の薄皮1枚にすぎません。これを、豊かな焦げ茶色の土にすることを目指しています。

微生物とともに

表土15cmを豊かにするために必要なのは、炭素を餌とするマイクロバイオーム(植物の根圏に生息する微生物の集団)を増やすこと。この小さな生物たちの働きによって植物へ栄養が送られ、健康な植物が炭素を土壌に戻す循環をつくります。栄養素を与えるだけではない、肥料に頼りすぎない農業を実践しています。

独自の肥料で、土に恩返し

コーヒー殼を肥料に用いています。ただ廃棄されるだけのコーヒー殼を土に還す小さな一歩が、地球規模の循環に繋がります。また、お米を収穫して玄米にする過程で大量に生じる籾殻や、自家培養の納豆菌、発酵鶏糞や卵殻パウダーを有機肥料として使い、土に恩返しをしています。

地球温暖化、気候変動の回復を目指して

世界の温室効果ガス放出の15%は農業由来と言われています。とがしら農場は、「自然の恩恵を受ける最前戦である農業が環境に負荷を強いてはいけない」という理念のもと、再生可能エネルギー由来の「みんな電力」を採用しています。「循環農業」で土壌炭素の蓄積を増やし、この大きな問題の改善に寄与したいと考えています。